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アイクリスタル株式会社様 | TEDxNagoyaU2023協賛企業にインタビュー!

1984年にアメリカで設立されたTED「価値あるアイデアを広める(Ideas worth spreading)」の精神に基づき、名古屋大学でTEDxイベントを開催しようと、2013年度に誕生したTEDxNagoyaU。

今回は、今年度からTEDxNagoyaUに協賛してくださったアイクリスタル株式会社様(以下、アイクリスタル様)の代表取締役 高石将輝さんにお話をお伺いしました!アイクリスタル様は製造業向けAIサービスの提供をする名古屋大学発スタートアップの企業です。

山川:本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございます。まずアイクリスタル様の事業内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

高石さん:はい。我々アイクリスタルは日本の基幹産業である製造業の効率化をメインに事業展開をしております。生産の順番を最適化したり、人の移動をなるべく少なくしたりなど、最適化や効率化にはいろいろな手段がありますが、我々の製造業の効率化は、一番いい製造の条件を探し、それを最短で行う方法でやっております。そこで独自の人工知能の技術を用いて、できるだけ少ない回数で一番いい製造レシピを探す取り組みを行っています。いかに効率の良いレシピを探すかが、製造業の中でも競争力の肝になっているので、我々はそこに力を入れております。つまり我々の会社では、機械学習を用いてより短期間に製造レシピを最適化することを行っております。

山川:具体的には、どのようなものを作っていらっしゃるのですか?

高石さん:基本的にはAIを作っているんですけど、製造業でデータを集めようとすると、結構大変なんですね。一回実験をやって一つのデータが得られるという状況下で、大量にデータを集めようと思ったら大量に生産をしないといけない。それはなかなか非現実的で、むやみやたらにデータを集めればいいわけでもないんですよね。そこで我々は少ないデータをより効率よく集めて、そのデータを使ってAIを作るんですね。この結果を高精度に予測するAIを我々は作っているということです。

山川:今お話しいただいた内容だけでも、最先端なことをされているのだと伝わってきました。その中でアイクリスタル様が他社にはない魅力だったり、負けないと思っているところはありますか?

高石さん:我々がやっているような製造業は、先程もご説明した通り、データを多く集めるのが難しいです。そのため、少ないデータの中でも、その製造業の物理現象や、それをどう理解しているのかがすごく重要になるんですね。つまり、一つ一つのデータの意味を考えられるエンジニアがどれだけいるのかで、その考えた結果をどうAIに反映するか、そこが他社にない我々独自の技術であり、ノウハウであるという風に考えています。もちろん、機械学習などの専門家だけでなく、いろいろなメンバーが会社にいます。例えば、技術者であり、プラスでAIも使えるみたいな。二つの領域にまたがって考えることができるので、これが競争力の源泉になっているところだと思います。

山川:一人一人がしっかり意識高く持って、毎日毎日より良いものを作ろうっていう風に皆さんが高い意識を持って努力されてるんですね。では、アイクリスタル様はどのような人材や学生を求めていますか?また、どういう特徴を持った学生が実際多いですか?

高石さん:仕事に対しても、学びに対しても、主体的である人材を求めています。結果的に今いるインターン生や社員はみんな何らかの主体性を持ってやってくれてる子が多いかなと思いますね。事業の特性上、いろいろな製造業のお客様を相手にするので、毎日新しく、未知なデータを相手にしたりとか、今まで扱ったことのない業界の企業の方と話す機会があったりするので、そういう意味で、毎日勉強しなければいけません。そのため自ら進んで、新しい機械学習の方法を調べたりとか、資格を取ったりとか、主体性のある子がやっぱりうちに合うし、そういう人材を求めてますね。

山川:それは元々入る前から主体性を持ってる子が多いのか、もしくは入社してからだんだんと主体性を持てるようになってきたのかっていうと、どちらもありますか?

高石さん:どちらもあるかなと思います。スタートアップという特性上、主体性のある人たちが集まりやすい傾向はありますね。また元々起業した当初のメンバーも、学びに対する意欲がとても高く、わからなかったらやってみればいいじゃんみたいな。そのようによく言っていたので、それが知らない間に色んな人に広まって、インターンの方々もたくさん来たりしてるのかなと思いますね。

山川:事業内容をお聞きして、個々に技術が必要になってくると思いましたが、入社前から技術が必要になってくるのか、それとも入社前は技術なくても、入社してから積み上げていけばいいのか、どちらになりますか?

高石さん:結構その辺は人によってちがうんですけど、やっぱり何らか技術を持っている人が来ることが多いですね。また、事業じゃないところで身に付けた能力とかに結構自信を持っているメンバーが多くて。それをこう生かしたいとか、そこに足りない新しい技術を身に付けたいみたいな人が多いですね。ですけど、ゼロベースで勉強を始めるみたいなことも全然あるので、そこの差はあまりないのかなと思っています。少数派であっても、やる気があれば全然いいよと言って合格を出してます。

山川:ありがとうございます。続いて、今後のアイクリスタル様自身のビジョンや目標を教えてください。

高石さん:日本の製造業はまだまだ存在感がありますけど、一部の業界では「かつては」という言い方をされています。我々が当初からターゲットにおいていた、半導体製造においては、ちょうど20~30年ぐらい前は、日本は世界でも有数の国でしたが、昨今で言えば、中国や台湾、アメリカなどにどんどん抜かれています。「かつては」と言われると、ちょっと悔しいじゃないですか。だから、僕らとしては、製造業は日本の基幹産業であるので、「かつては」と言われないように、盛り上げられるような事業展開をしていきたいと思っています。僕たちは今の時流に乗っているAIを提供しているので、品質も高いと言われている日本で磨いた技術で、まず日本から盛り上げていって、世界を変えていくような企業にしたいなという風に考えています。

山川:ありがとうございます。続いて、私達TEDxNagoyaUにご協賛してくださった理由を教えて下さい。

高石さん:はい。自分がそもそも学生で起業したということもあって、学生団体がイベントをやっているというところにすごく頑張ってほしいなと思いました。名古屋大学を中心に盛り上げていくような活動であるっていうのは理解していたので、それにプラスアルファで、学生でこういった団体を運営するって相当大変だろうなというところが根底にあったのかなと思います。

山川:ありがとうございます。企業様が私達の活動に共感して応援してくださると、もっと良いイベントを作ろうという原動力にもなるので、そう言っていただけてすごく嬉しいです。では、続いて今後TEDxNagoyaUに期待していることなどはありますか?

高石さん:若い時ほど自分のやりたいことをやった方がいいと考えていますね。ベンチャー企業に就職することも一つの選択肢であることをこういうイベントを通じて、もっともっと広く知っていただけたらなと思っています。いろいろな登壇者がいるので、そこに参加する人も、もっと多様になるといいかなと思います。TEDxNagoyaUは知っているけど参加していない層をどうやって参加させていくかって結構難しいとは思いますが、もっと挑戦的な人も増えていけば、結果的に大企業が多くあるこの地域でも、TEDxNagoyaUさんみたいな所をサポートする企業や学生も増えるのではないかなと、個人的に思います。

山川:今年のTEDxNagoyaUメインイベントのテーマである、SUPER NOVA(超新星爆発)にちなんで、アイクリスタル様や高石様自身として力を入れていることはありますか?

高石さん:社員やインターン生の人数が増えてきて、今、会社のフェーズとしては、成長期に入ってくる段階だと思っています。だから、それに見合う産業へのインパクトというか、製造業への貢献みたいなところを、もっともっとやっていかなきゃいけないと思っています。もちろん会社としてもそうですし、会社経営においてもそういう人が増えて、組織のマネジメントも含めて方向性とかをしっかりジャッジできるように、人としても成長したいなと思っています。個人的な考えですけど、会社の成長って社長とか役員の成長に比例すると思っているんですね。特に我々みたいな若い経営陣がいる会社には、最初からスーパーマンはいません。僕自身の成長無くして会社の成長は無いと思っているので、まず僕からいろいろなことに挑戦していきたいなと思っています。

山川:実際に今、アイクリスタル様は年齢層的なところで言うと、若い方が多い感じですか?

高石さん:そうですね。20代が一番多いですけど、我々結構多様で、30代、40代、50代の人もいます。一つの年代ばかりになるのではなく、まんべんなく組織としても色んな経験を持っている人を集めたいということで、技術的な経験だけじゃなくて、なるべく実戦経験が偏らないように意識して、いろんな層のメンバーを集めていますね。

山川:経営陣としてやっていく中で、今までや現在苦労していること、若いからこそ大変だったことはありますか?

高石さん:マネジメントという観点で言えば、自分より二回りぐらい上の大人をモチベーション上げたり、マネジメントしたりっていうのは、なかなか大変だというのがまずありますね。ですが、目指しているゴールは同じなので、そこに変にマネジメントという色を付けるというよりかは、同じ目標に向かって進んでいこう、という感じですね。なので、組織として大変なところはもちろんありますけど、これもまたスタートアップならではだなと思って、頑張っているみたいなところがあります。

山川:最後に今回イベントに参加していただく学生さんや若者に、メッセージをいただいてもよろしいですか?

高石さん:僕が学生の頃を振り返ってみて、後悔することもやっぱりあるんですね。その後悔を学生の皆さんにしてほしくないなっていうのがあります。僕が掲げているモットーみたいなものがありまして、まず「やらなかった事に関して後悔するぐらいならまずやろう。」もう一つは、「やり始めて始めるの遅かったと後で思うくらいなら、早くやろう。」テスト勉強を始めるのが遅かったのを言うぐらいならすぐにやろうみたいな。そして最後は「どうせやるなら徹底的にやろう。」です。自分の中でもっとこの三段構えを意識すれば、早く色んなことに気づけ、後回しにすることが少なくなって、もっと挑戦できていたと思います。三段構えというか、気持ちの持ち方というのが、すごく重要かなと思うので、学生の方々に伝えたいというか。多分それを意識するだけで大きく変わるのではないかなと思っています。

山川:本日はお忙しい中お時間いただきありがとうございました。

・インタビューアー 愛知学院大学 文学部歴史学科 山川竣大

・編集 名古屋大学経済学部経済学研究科 永島紗彩

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