大橋運輸株式会社様 | TEDxNagoyaU2023協賛企業様にインタビュー!

1984年にアメリカで設立されたTEDの「価値あるアイデアを広める(Ideas worth spreading)」精神に基づき、名古屋大学でTEDxイベントを開催しようと、2013年度に誕生したTEDxNagoyaU。

今回は、今年度から新しく協賛いただいている大橋運輸株式会社様(以下、大橋運輸様)の鍋嶋洋行様(以下、鍋嶋様)にインタビューさせていただきました!!


(大橋運輸株式会社代表取締役 鍋嶋洋行様)

横山>本日はお時間をお取りいただき、ありがとうございます。まず初めに大橋運輸様がどのような事業をされているかをお聞きしたいと思います。

鍋嶋様>はい。弊社は、自動車の部品の輸送を中心に、生前整理・遺品整理・引っ越しなどに取り組んでいる会社です。バランスとしては、BtoBの自動車部品が7割ぐらいで多いですが、これからは地域の高齢化もありますので、生前整理や遺品整理などの方がかなり伸びてくるかなと思っております。 

横山>ありがとうございます。ではそんな大橋運輸様の、他社にはない魅力や「ここは負けないぞ!」という他社との違いをお聞きしたいなと思います。 

鍋嶋様>他社との大きな違いはというと、長年行っている多様性を受け入れるダイバーシティ経営だと思います。運送業では珍しく、女性は2割以上いますし、高齢者の方も1割、障害雇用率は3.5%。また、10年前から海外の方を直接雇用しておりまして、今は海外の4カ国から雇用しておりますので、本当に海外の方もごく普通に働いています。性的少数者のLGBTQの方に関しても、まだ世の中だとLGBTQ採用というと特別の採用のようなイメージがありますけど、弊社の中では、左利きやAB型の人がいるのと同じように、ごく普通になっております。また、運輸業にとって安全は大切ですが、健康あっての安全です。そして、共に共通するのがいい習慣を身につける事です。その為に継続的に健康経営に取り組んでいます。その健康経営は食育・運動・睡眠・メンタルヘルス・8020運動など取り組みも年々増えていきました。食育は社内の管理栄養士が多方面で社員をサポートします。近年では弊社のダイバーシテイ経営や健康経営の取り組みを、複数のメディアが取り上げています。

横山>ありがとうございます。多様性や健康問題などに取り組んでいらっしゃるということでしたが、取り組むことになったきっかけをお伺いしてもよろしいですか? 

鍋嶋様>運輸業は平成2年に、規制緩和によって免許制から許可制になって、事業者が4万社から6万社以上と、かなり事業者が増えましたが、国内の輸送量が平成12年をピークに減少したこともあって、業界としては価格競争が激しくなっています。また、運輸業は職場環境が整わず、人が集まらない業界だと言われてきましたので、そこをどのように打破していこうか、どうしたら優秀な人材を集めることができるかを考えました。その時にビジネスモデルを強化していったりとか、職場環境を良くするES向上だったり、多様性を受入れるダイバーシティ経営を通して、働き甲斐を持てるように、地域課題、地域活動に取り組んで、ただ仕事をするだけではなく、働く目的意識を高められるように工夫しました。これがきっかけになっていると思います。多様性を持たせたり、職場環境を変える場合、1年ですぐには成果が出ないのですが、長く継続することによって職場環境も徐々に良くなって、今は新しい仲間が集まるようになりました。このダイバーシティの第一歩は女性活躍です。まだまだ運輸業界全体からしたら女性比率が低い頃から、子育て期の人でも働きやすいように勤務を週3にしたり1日4時間にしたりと、仕事に人を合わせていくというよりは、人に仕事を合わせていく。このように、時代の変化に合わせて、少し早く取り組んだのが成果かなと思っております。

横山>仕事をすると、どうしても淡々と仕事をこなす人が多いと思うんですけど、すべての仕事に対して目的意識を持っていたり、働きやすい環境づくりに力を入れたりしていて、そこが大橋運輸さんの魅力につながっているのかなと思いました。ありがとうございます。ではここからはTEDxNagoyaUについての質問に移らせていただきます。まず、TEDxNagoyaUに協賛していただいた理由というか、弊団体のどのようなところに共感してくださったのかをお聞きしたいです。 

鍋嶋様>そうですね。やはり、学生さん自身が主体となって取り組むことは、いろんな難しさもあると思いますけど、守られてないところに関して、誰かが応援することによって、また更なる気づきが色々あるだろうと思います。

横山>ありがとうございます。ではTEDxNagoyaUに今後期待していることや、今行っている事以外に他にやって欲しいこととかありますか?

鍋嶋様>そうですね。もっと多くの人に情報発信できるようになることを期待しています。社会人もそうですが、特に若い人に対して情報発信をしてほしいなと。例えば私たちですと、今までは毎年夏休み前一年生の交通事故が全体の半数以上という現状を踏まえて、毎年小学1年生に交通安全教室を行っていましたが、今は幼稚園や小学1年生に食育指導もしています。皆さんの発信する情報って、意外と自分たちが思うより若い人たちに伝わるんじゃないかなと思います。例えばトラックから見えない死角という言葉も 幼稚園の園児に伝えたら、もう小学一年生の時にはちゃんと理解しています(笑)。自分たちが思うよりも理解度の高い人は多いと思いますので、これから若い人たちに対してもっと価値あるアイデアを広げられるような活動が日本のために必要だと個人的に思いました。その重役をTEDxNagoyaUには担ってほしいと思っています!

横山>ありがとうございます!もっと多くの人にいろいろなアイデアを届けたいと改めて感じました!次に今年のメインイベントのテーマが”SUPERNOVA(超新星爆発)”ということで、「今年のSUPERNOVA」というのを聞いていまして、、、(笑)。要するに、今年一番力を入れていること、大橋運輸様が力を入れていることでもいいですし、鍋嶋さん自身が力を入れていることでもいいので、なにか今年一番力を入れていることを教えていただければなって思います。

鍋嶋様>私たちは地域のことに関してかなり力を入れていると思います。地域の健康寿命を延ばすために地域の栄養セミナーだったり、先ほども言いました子供たちの食育だったりと、本来やらなくていいことに対してエネルギーはかなり注いでいると思います。また、社員さんも毎週いろんな市民ミニ講座だったり50名から100名規模のセミナーだったりと、業務外の活動に関しては今までにまして今年はギアをいれているかなと思います。これは今年多分飛び抜けたかなと思っています。

横山>ありがとうございます。今年力を入れている地域活動を通して地域をどうしていこうとか、どういう地域にしたいかという想いをもう少し詳しくお伺いしたいです。

鍋嶋様>そうですね。自分たちの地域を自分たちがよくしよう、良くしていかなければならないという想いが前提にあります。例えば地域や家族のコミュニティができていれば、特殊詐欺はもっと減らせると思うんですよ。要は地域や家族のつながりが薄いから、やはりたかだか電話とか、そういう少ない情報でやられちゃう。あと交通安全のこととかでもそうですし、日頃から意識を変えるには知識を高めることです。ただどんなにいい情報を聞いても、一回だけしか聞かなかったらなかなか身につくことはないです。それで継続的に情報が入ってくるっていう状況を、地域でミニ講座やセミナーを通じて、作っていきたいと思っています。本当にこれから地域課題がいろんな面で出ますので、だからそこに関して、市民ボランティアも今少しずつ増えていますけど、行政だけでも今なかなか手が回らないなかで、企業としてもそういう取り組みをして手助けをしたいのと、またそういう取り組みにより社員の成長にもつながりますので、非常にこれはやるべきことかなと思ってまいす。

横山>ありがとうございます。会社のことだけじゃなくて、地域のことを考えて色々取り組まれているということで、そこがすごく素敵だと思いました。

最後にメインイベントに参加してくれる方々や記事を見てくれる方々にメッセージをお願いします!!

鍋嶋様>そうですね。人ってイメージすることがあまりにも小さいと、大きな変化が起きないと思いますので、大きな夢をしっかり持ってほしいです!そうすることで自分の想像しないような未来の自分が生まれると思います。今の日本では夢を描きにくいからこそ大きな夢が必要かなと思います。自分に対して期待をしてほしいなって!自分に対してある程度年齢とともに期待が小さくなっている若い人が多いと思いますので。自分に厳しくしないといけないですけど、自分に対して期待はもっとしてもいいんじゃないのかなっていうのはすごい若い人に思います。 

横山>ありがとうございます。インタビューは以上とさせていただきます。本日はお忙しい中、お時間をお取りいただきありがとうございました!

・インタビュアー・記事作成:名古屋大学理学部数理学科 横山大輝

・記事作成:名古屋大学農学部資源生物科学科 津田真理

・記事作成:名古屋大学法学部法律政治学科 今井宏晃

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